【現象には必ず理由がある】No.29 カレーという食べ物から考えるべきこと

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【現象には必ず理由がある】
~No.29 カレーという食べ物から考えるべきこと~
お母さんの味は?1万2千人以上のアンケートの結果①肉じゃが②味噌汁③煮物という調査結果がある。
そして、第四位はカレーである。日本のカレーの原型は英国を経由して入ってきている。
入れる具材を自由に選べ、栄養バランスが取りやすく、高カロリーの栄養を摂取できること、一皿で完結できることで、船員の食事として、広く普及した。濃度がついている理由も、船内食であった名残である。
(揺れても鍋や皿からこぼれにくい・冷めにくい)
当時の発展途上で高度成長期であった日本にもマッチした食べもので、瞬く間に広く普及した。
時短、手抜きしやすいメニューでもあった。
現在の日本では、インド風のカレーも一般化しつつある。
インド人は年中食べ続けても飽きない食べ物としては、日本人の味噌汁的なものか?
そこで大変残念なのは、日本人が果たして本当に年中味噌汁を飲んでいるか?というところにもある。
流行りもんの発酵食品や塩麹などを食すくらいなら、毎日味噌汁を食して欲しいと強く願う。
日本の学校給食にも大きな問題がある。「ヘンテコな組み合わせの和洋折衷で、ハイカロリーで、とても太って困る」と友人の小学校教員も嘆く・・・。
それ以上に深刻なのは、食文化の崩壊を大きく手助けしているところにある。(ちなみに隣国韓国の学校給食にはほぼ毎回ご飯とキムチが出る韓国料理ばかりである。これには、後発的に学校給食を始めた韓国が日本の間違った学校給食普及に見習ったという経緯がある)
さて、カレーに話は戻るが、家庭でも食文化の崩壊は加速する。最近はこの超時短調理メニューカレーすらレトルトやチェーン店の物が、お袋の味かしている人が多いと聞く。
香辛料には、依存性が有り、更に辛さなどは、味覚ではなく、痛覚である。すなわち刺激を求めているのだ。また、高カロリー高脂肪食品の摂取では、脳内物質のエンドルフィンの分泌が促進されるというデータもある。
エンドルフィンは、快感を与える物質で、これにも依存性が有る。
動物は同じものを食べ続けるということには、危険性が及ぶため(健康被害、食毒被害など)特に広く強く生きる動物は、一般的に雑食が多いが、一部の人間は偏食傾向が著しいという調査結果もある。
味覚の崩壊は食健康被害にも直結するのだ。
過ぎたるは猶及ばざるが如し
今回は生活環境にあった食事を適切な量で摂取してもらえるようにすることを(食文化の大切さ・味覚の大切さ)、広く社会にお伝えすることも大きなテーマだと再認識した。
美味しいカレーでした。東京神田神保町 美味しんぼ24巻表紙の店 カレーマンダラにて