【今日のひとこと】些細な細かいことと、スケールの大きな事を気にしなければいけない人=プロフェッショナル
【今日のひとこと】些細な細かいことと、スケールの大きな事を気にしなければいけない人=プロフェッショナル
【現象には必ず理由がある】
実に非論理的だ!!
これまで、三回にわたり、肉を柔らかくする方法に述べてきたが、肉に関する言及で、よく聞くのが「肉は腐る前が一番美味しい」という話。
私は思う、腐りかけの食品が美味なわけなどない。
熟成と腐敗は、イコールではない。
長時間3度程度の温度帯で保存することにより、肉自体が持つ酵素で肉のアミノ酸を分解して、柔らかく・風味よくするわけである。
熟成に要する期間は、牛肉では14日以上、豚肉では6~7日、鶏肉では、0.5~1日である。(参考文献 食品と熟成 光淋選書)
さらに、熟成に関してであるが、微生物の作用で発酵を伴う熟成をする食品と酵素の力で熟成する食品があるが、食肉に関しては、明らかに後者であり、発酵でもない。
これからどこかでおっさんが
「肉は腐る前が一番美味しい」と、話しているのを聞いた時は、
「実に非論理的だ!!」と・・・。
心の中でつぶやいていただきたい(笑)
【現象には必ず理由がある】~家で肉を柔らかくする~
肉を柔らかくする3
2回にわたり、肉を柔らかくする方法に関して、記述してきたが、実際一般的に、家庭で肉を柔らかくする際に、クエン酸でphを調整したり、熟成させることは容易ではない。 そのほか、炭酸飲料や重曹(共に作用は炭酸の効果)もあるが、使い勝手が良いとは言いづらい。
そこで、フルーツの酵素を使用することをお勧めする。
キウイ または パイナップルを、生で使用する。(缶詰などは、加熱されているため、酵素が失活しているので、使用しても無意味である。)
手軽なのは、キウイを(肉の重量の10%)みじん切りにして、肉にまぶしてビニル袋に空気を抜いて入れて、3時間ほど漬け込んでおいて、焼く前キウイを拭き取り、30分に常温に戻してから、塩こしょうして焼けば、アミノ酸が分解され、やわらかくなる上に旨みも増す。
漬けていたキウイを使用して、ソースを作ることも出来る。
玉ねぎみじん切りと、キウイを肉を焼いたフライパンに入れて、ワインを加えて煮詰めて、塩こしょうで味を調えれば、立派なソースになる。
【現象には必ず理由がある】
肉を柔らかくする2
調理を詳しく研究すると、物理的に、加工することで、肉を柔らかくするには、極端にいうとひき肉にしてしまうなど、大幅な加工を加えないと、柔らかくならないことは、早い段階で気がつく。
そこで今回は、前回述べた、科学的作用で柔らかくすることにした。
①のクエン酸を活用して、肉を柔らかく、更に美味しくした。
まず、phを酸性に(ph4程度)することで、保水性を高め、離水を防ぐとともに、効率よくコラーゲンを柔らかくするようにした。
また、肉自体が持つたんぱく質分解酵素が活発になるため、アミノ酸の旨味も増す結果となる。
前回の肉写真をみると、明らかに左側の肉の方が焼き縮みが少なかった。
数段柔らかく、旨味甘み強い焼き上がりに仕上がった。
BBQ参加の皆さんも、この違いに驚いてくれた。
科学を理解すると、容易に肉を柔らかく美味しくすることができる。
調理は実に面白い(^_−)−☆
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