【現象には必ず理由がある】
実に非論理的だ!!
これまで、三回にわたり、肉を柔らかくする方法に述べてきたが、肉に関する言及で、よく聞くのが「肉は腐る前が一番美味しい」という話。
私は思う、腐りかけの食品が美味なわけなどない。
熟成と腐敗は、イコールではない。
長時間3度程度の温度帯で保存することにより、肉自体が持つ酵素で肉のアミノ酸を分解して、柔らかく・風味よくするわけである。
熟成に要する期間は、牛肉では14日以上、豚肉では6~7日、鶏肉では、0.5~1日である。(参考文献 食品と熟成 光淋選書)
さらに、熟成に関してであるが、微生物の作用で発酵を伴う熟成をする食品と酵素の力で熟成する食品があるが、食肉に関しては、明らかに後者であり、発酵でもない。
これからどこかでおっさんが
「肉は腐る前が一番美味しい」と、話しているのを聞いた時は、
「実に非論理的だ!!」と・・・。
心の中でつぶやいていただきたい(笑)